仕事のやりがい
Vol.001
2018.06
看護師
勤続年数: 10ヶ月
家族のつながりの再建
私はMSWとして患者さんの入退院援助、社会復帰援助、療養中の心理的・社会的問題の解決、調整援助等に係わっています。また、回復期リハビリテーション病院という病床機能の性質上、脳血管疾患や骨折後の患者さんが主に入院してしますが、同じ疾患の患者さんでも大家族や核家族世帯、夫婦世帯、単身独居等様々な生活背景が見られます。
私が関わった80代女性のケースは単身の患者さん、遠方に兄弟や親族もおられましたがほとんど関わりがなく、介護保険サービスも当初は受けても、ほどなく利用しなくなる等、「自分ひとり生活できるから」と積極的には社会と関わろうとはしておられませんでした。1ヶ月、2ヶ月と関わり、ある時「自分が急に意識がなくなり意思決定できなくなった時はどうしましょう」と具体的にイメージしてもらうように働きかけました。いわゆるACP(アドバンスケアプランニング)をご本人が意識しだしたことにより、退院後のケアマネジャー契約を受け入れるようになり、そして疎遠だった兄弟や甥御様と自分から繋がりを持とうと連絡や面会を受け入れるようになられました。最後は、入院前までは関わりがなかった甥御様と一緒に退院して行かれ甥御様の自宅訪問を受け入れておられました。
このケースのように、人と人とのつながりを構築、再建し、全人的な復活を支援してくことソーシャルワークの任務と感じ、今後も患者さんを支援していきたいと考えます。